拙作『絶対隷奴』について。
興味はありつつも躊躇されていらっしゃる方。
多数おられるかと思います。
いえ、『絶対隷奴』に限らず、
TRPGで性的なRPに抵抗を覚える方が多い、というべきでしょうか。
そこで本日は軽く、その意味・面白みの話をいたしましょう。
もちろん、興味自体がない方に無理強いしたいわけではありません。
あくまで、「興味はありつつ」という方へのお話です。
(というか、そういう方はこのブログを見るとも思えないのですがw)
なお、『絶対隷奴』を実践にあたり、
問題となるのがシステムや世界観だけという方は本件はあまり関係ありません。
エロなり茶や他システムでのそういったプレイを楽しまれているなら、
また気が向いた時にでもお楽しみくださいませ。
さて、前置きが長くなりましたが『絶対隷奴』において皆様が戸惑われるのは、
性的なロールプレイ、つまり『絶対隷奴』でいう“エロール”かと思われます。
エロールをするということ自体についての照れがまずあるでしょう。
また、性的表現に対する抵抗や、
PLの顔が見えてしまうがゆえの抵抗もあるかと思います。
その抵抗を覚えつつ、興味を持たれた方も、また多数いらっしゃるでしょう。
まず最初に、わざわざ言うまでもありませんが……
性的RPを行うことに抵抗を覚える意識は、とても正常です。
たとえば、通常のRPGセッションに性的なRPを持ち込むべきではありません。
理解ある身内ばかりの場でもなければ、味付けの設定程度に留めるべきです。
自分だって、最近はそゆこと自重してます。
では忌避される異常かというと、それもまた少し違うのです。
重要なのは“性的表現”は“性行為”ではないということです。
とはいえ、基本的にオンラインでのセッションをお勧めします。
オフラインでは平行した相談もしづらいですからね。
相手と直接リアルタイムで行われる性的表現の投げ合いは、
たいへんゲーム的側面を持っています。
それは自身の内面に対するゲームであり、
また相手の内面に干渉するゲームでもあります。
●自身へのゲーム
性的表現に限らず、表現はマンネリではいけません。
技巧としての天丼はOKですが、マンネリはいけません。
また、表現が淡白でもいけません。
現実のそれに引っ張られず、かつ適度にファンタジーが必要です。
もちろん戦闘表現や日常表現で行ってもいいのですが、
知識の適当さ、ファンタジー介入度において性的表現は優れています。
子宮が降りてきたり、子宮口をごりごりしたり、精液でお腹がふくらんだり、
精液がありえなく出たり、処女でもよがったり、絶頂は必ず同時だったり、
毎日二桁射精は当たり前だったり、どれだけ拡げても裂傷しなかったり、
何日輪姦してもされても擦り切れなかったり、媚薬には副作用がなかったり、
子宮や直腸が飛び出しても平気だったり、生理が存在しなかったりするのです。
よいこの皆様はわかっていると思いますが、
これらは明らかにファンタジーであり、リアルな“性”ではありません。
(逆に前述の一部をリアルに則して表現することも多々あります)
しかし、各種フィクションが常にそうであるように。
性的表現もまた、過剰さやファンタジー性の跋扈する世界です。
特に『絶対隷奴』ではPCが魔族というファンタジーそのものです。
上記の性的ファンタジーが普通にホイホイ適用される存在です。
(何せ、気分次第じゃ同性同士のキスでだって孕める連中です)
性的ファンタジーには多数の表現先駆者の方々が生み出してくれた、
“様式”が既に多数あります。
様式い倣うことは、個性化の真逆と思われるかもしれませんが。
自身の性的嗜好の深淵と向き合うには、重要なアプローチです。
己はどういう嗜好があるのか。
好きなのか、嫌いなのか、認可できるか、否定しかできないか。
全ての嗜好を受け止められる人間、内包する人間は多くありません。
成人してゆくほどに、人は己の性的嗜好を先鋭化してしまい、
その外にあるものを認めづらくなってゆきます。
そんなことはないと思っていても……思っているほど。
自身の中に意外な弱点ができてしまっていることもあるのです。
(また、異常すぎて自身が性と認識していないこともあります)
そうした自身の性的嗜好と向き直りながら、
相手の嗜好、相手の行動、自身の嗜好という三つの縛りの中、
己なりの個性を見せる表現を生み出していく……。
それが己の中で表現を探るゲームであり、楽しみです。
刹那的なクリエイターとしての楽しみであり、
思わぬ表現を生み出せた時にはやった!と思えることでしょう。
これはGMでもPLでも変わりません。
非常にデリケートな表現分野で行われるがゆえ、
エロールでは誰もが互いに対するプロクリエイターなのです。
●相手に干渉するゲーム
エロールにおいて最も重要なのは、相手の存在です。
エロ表現がしたいだけなら、一人でエロSSを書いていればいいのです。
エロールを行う可能性がある場合、互いの嗜好を必ず提示しなくてはいけません。
これは『永い後日談のネクロニカ』における生理的嫌悪の相互理解と同様です。
いえ、人数少ないことが多いため、なお重要です。
『絶対隷奴』は1対1ないし1対2のセッションを推奨しています。
互いの嗜好を十分に吟味し、配慮するためです。
自分も含め、多くの人は性的嗜好に偏りを持っています。
受け入れがたい行為は互いにあり、また推奨したい行為も互いにあるでしょう。
ここでお互いに摺り合わせをし、互いの可能な範囲で表現をしてゆきます。
改造、流血、堕胎、暴力などは多くの人が嫌う要素ですが。
陵辱、スカトロ、NF(ニプルファック)、同性、異性、ロリ、ショタ、ふたなり、
アナル、処女、淫語、アヘ顔、妊娠、子宮姦、寝取り、寝取られ、輪姦、オーク、
触手、スライム、獣姦、道具、機械姦、媚薬、催眠、監禁などなど。
それなりに位置を確立した性的表現分野でも、
それを忌避する、NG指定する人はいます。
というか、自分だって今並べた中に複数NG項目があります。
NGはあって当たり前のものです。
遠慮していやなシチュエーションを味わう必要はありません。
また、逆に相手のいやがるシチュエーションを強制してはいけません。
互いに推奨嗜好とNG嗜好を尊重しあってゆくことは、
エロールにおける最も大切なマナーです。
その上で。
十分に互いに理解し楽しめるようなったなら、
互いに相手を己の領域に染め合ってゆくことも起きます。
推奨範囲から容認範囲へ。
その容認範囲を当人にとっての推奨範囲に引き上げる。
そしてまた時にはNG項目からの冒険も“自発的に”行わせる。
やがて相手が己に会う前とは違う嗜好に変わって行くこと。
また、己自身が変えられてゆくこと。
そういった、普通の恋愛や口説きに近いゲーム的側面があるのです。
エロールの楽しみは普通のゲームにも存在するものです。
しかし、RP……というか表現にここまで真面目に取り組む、
いえ取り組まざるをえないのは、やはりエロの効果が大きいのです。
ルールなしのエロ茶でもかなり楽しめるものですしね。
エロ茶、エロセッションなどをすると、普段の己では考えられないほど、
すさまじい量の文章を書いていて驚きます。
合いの手が端的に入れられれば、それほどの表現量を生み出せるのです。
というわけで、己の中の創作力を刺激するためにも。
まずはオンラインで気の合う方と、
ソフトなところからエロセッションを楽しんでみてはいかがでしょう。
エロセッション自体はおよそどんなTRPGシステムでも可能ですが。
拙作『絶対隷奴』で楽しんでいただけるとまた幸いです!(以後宣伝)
特に! 参考用の読み物として!
リプレイもあるんで!
吉井徹氏によるリプレイ掲載!
漫画やSSも多数掲載されています! 読み物重視サプリ!
まるごと一冊でキャンペーンセッションのリプレイ!
表紙はラヂヲヘッド氏、挿絵はあわじひめじ氏です!
このTRPGを長期で遊んでいるのですが、
あまりにも始めた時期が遅く他サプリが当方の知る店舗では全て売り切れていたので、
作者様が暇な時にでもこのTRPGの他サプリ等もDLsiteで販売していただけませんでしょうか?
データ書籍として閲覧出来ると指定の単語や頁へ迅速に移動出来るので、
実際にプレイする際にテンポ良く遊べてとても便利なのもありますが…。
申し訳ありません、他サプリは版権問題もあり修正箇所も多数になるため電子販売ができなくなっています。
このあたりは『絶対隷奴』が元は「ZQワークス」名義でないのが理由ですね。
いろいろゴタゴタあって、この当時の本は既にDL販売されていた二冊とリプレイ以外は販売できない状態です。