背景：略奪者【OGL】

　これは性的なイメージを加味した背景である。
　一般的なセッションへの適用は推奨しない。
　GMはプレイヤーとの性的嗜好のすり合わせに従い、任意の背景を使用禁止としてよい。

■略奪者

　君は粗暴な犯罪者で、たちの悪いことに“力”がある。
　その力は生まれついての才能か、努力の末に得たか、あるいはその両方かもしれない。いずれにせよ、力は振るってこそ意味がある……と、君は考えてきた。
　秩序や法は弱者の理屈であり、強者のために獲物を肥え太らせてくれる“まやかし”だ。君は強者として、弱者から存分に奪ってきた。それこそが君の労働であり、組み伏せた被害者を犯しながら酒を飲み、生命を謳歌する。
　君の“狩り”は多くの悲劇と復讐者を生んでいる。また、官憲もこのような行為を見逃し続けはしないだろう。報いを受ける時は遠くあるまい。だが、今はまだ報いを受けていない。そして、君の力が奴らを上回る限り、明日もまだ……報いは受けまい。

注意！　複数人のプレイヤーがいる時に略奪者のPCを作成するなら、他のプレイヤー（PCではない）への配慮を忘れないこと！
　

技能習熟：〈凌辱〉〈威圧〉
言語：任意の言語1つ
装備：ずだ袋、過去の犠牲者の持ち物1つ（体の一部かもしれない！）、旅人の服1着、ベルトポーチ（15gp入り）

●特徴：危険人物
　君は常に物騒な気配をまき散らしており、善良な市民は誰もが怯える。一般市民は君が多少の悪事をしても、ほとんどが泣き寝入りするだろう。少額の無銭飲食、器物の破壊、強引に連れ込んでの凌辱……といった行為は堂々としていればまず追及されない。衛兵も保身的な輩ならば、見て見ぬふりをするだろう。
　一方で、君は何もせずとも誰からも疑われ、警戒される。滞在中の場所で事件が起これば、犯人が明確でない限りは君が犯人扱いされるだろう。

　さらに、粗暴な悪人どもは直感的に君を同輩と考える。
　魅力的なお宝（君自身の体も含む）をこれ見よがしに持ち歩いていなければ、山賊やオークは君を襲ったりしない。何らかの困窮状態にあれば、協力や助力を求めてくるだろう。逆に君が明らかに困っていれば助けて恩を売り、仲間に加えようとするかもしれない。
　ただし、いずれの場合も、これらは全く信用のおけない関係で、少しでもメリットがあれば容易に裏切られる。そして狡猾な悪人は君を利用こそすれ、まともな取引の相手とは考えない。
　

●おすすめの人物像
　略奪者は己の力に絶大な自信を持ち、将来のことなどおよそ考えない。行動にも計画性はほとんどなく、我欲が強くて協調性がない。基本的に感情と衝動に任せた行動をとりがちだ。長年の友を衝動で殺してしまう時もあれば、出会ったばかりの者を命がけで助ける時もある。彼らはどうしようもない悪党だが、情が薄いとも限らないのだ。

●人格的特徴（1D8）
1：仲間を決して裏切らず情にも厚いが、身内以外には恐ろしく冷酷。
2：一度受けた屈辱は決して忘れず、必ず報復しようとする。
3：常に苛立っており、あらゆるものへの怒りに満ち、短気である。
4：暴力を振るう機会に飢えている。
5：都市にいると落ち着かない。なぜ奪い合わずいられるのだろう。
6：弱者から奪うことは当然の権利だ。
7：愛を知らず、犯し犯される以外の行為を知らない。
8：およそ行儀作法なるものを知らず、言葉遣いが悪い。

●尊ぶもの（1D6）
1：仲間。信頼できる仲間がいてこそ、襲う相手も大きくできる。（中立）
2：衝動。食いたいから食い、犯したいから犯し、欲しいから奪う！（悪）
3：支配。力づくで屈伏させ、言いなりしてやるほど楽しいことはない。（悪）
4：力。強者は欲しいものを手に入れ、弱者は踏みにじられる。（悪）
5：自由。何が法だ。何が国だ。やりたい時にやりたいようにする。（混沌）
6：闘争。戦い、殺し、犯す時こそ、何より生命を実感できるのだ。（混沌）

●関わり深いもの（1D6）
1：強者となった以上、その力を存分に振るうのが強者の義務だ！
2：明日が来る保障などない。今を熱く生きるのだ！
3：己を迫害し踏みつけた連中に、目にもの見せてやる。
4：もはや名誉は失われた！　ならば悪名を、恐怖を広めてくれよう。
5：追っ手や復讐者に追われている。どうにか対処しなければならない。
6：畜生働きに嫌気がさした。己の犯してきた罪を少しでも償いたい。

●弱味（1D6）
1：酒に目がなく、酒の手に入る場所では常にほろ酔いだ。
2：好みの相手を見れば、犯そうとする。
3：手に入れた金はすぐに散財してしまう。
4：魔法がおそろしい。己が呪文を使えるなら、他のクラスすべての魔法が恐ろしい！
5：侮辱を受ければ、暴力で応えずにいられない。
6：明らかに己より強い敵を見れば、逃亡か服従を第一に考える。