昨年から出す出すと言いつつ年を越えてしまいましたが。
成人向けファンタジーTRPG『オルガナイト』作成中です。
テキスト作業は既に終わり、
レイアウト待ち&チェック&加筆作業が続いています。
なんとかGWには頒布できたら……というところ(汗)。
性的エネルギー、オルゴン(Orgone)を軸に。
オルゴンにより魔術が使われ、魔物が発生。
人間も過剰なオルゴンを受け入れれば魔物化する世界。
そんな世界で
心身にオルゴンを受け入れ超人化した人間が“冒険者”。
魔物は繁殖ではなく、
自身のエネルギーであるオルゴンのため人間を襲います。
……性的に。
タイトル『オルガナイト』も“Orgonight”。
「オルゴンの夜」的な意味です。
基本はGM1人、PL1人用のシステムですが。
PL複数でもシステムとしては問題なく遊べます。
そんな特殊なファンタジーTRPG『オルガナイト』。
今回はその舞台を示す冒頭記事を紹介します。
■淫欲のファンタジー世界
「そうかぁ、村出たばっかしなんやね。そらまた。これも何かの縁やろしなぁ、お姉さんが世の中をよぉく教えたげるわぁ。そらもう、しっかりとなぁ♪」
――ウキクサ、胡散臭い九尾の商人
ここは剣と魔法のファンタジー世界。
都市では多様な種族が闊歩している。
神はおらず大国はなく、戦争も希少。
都市の外には魔物がはびこっている。
湿った影にはスライムや触手が潜む。
村落を襲うオークが村娘を凌辱する。
都市に潜んだサキュバスが精を搾る。
人々は犯され、搾られ、苗床にされ。
やがては魔物と化してしまうだろう。
人間が魔物と対抗するには、冒険者が必要だ。
超人的な異能、規格外の戦闘力を持つ冒険者。
あなたは冒険者となり魔物や悪人と相対する。
ただし、冒険者は代価として、淫らな堕落を抱える。
堕落を重ねた冒険者は、自身も魔物と化してしまう。
強力な魔物には、かつての冒険者も少なくないのだ。
●オルゴンというエネルギー
「少年、私は消耗した。オルゴンを補充させてくれ。
何も難しくないぞ。服を脱いでくれればいいのだ」
――ヴァーミナ、蟲の魔女
この世界の特殊性はすべて、オルゴンに起因する。
知的生物の性的絶頂(オルガズム)によって爆発的に発生するエネルギーがオルゴンだ。
魔術を発動させ、冒険者に超人的な力を与える。
絶頂に限らず、性的欲求や性的快楽もオルゴンを発生させる。動物も一定のオルゴンを発生させるが、人間のそれに比べれば微々たるもの。
人類が繁栄するほどに、人々が集まるほどに、大量のオルゴンが発生する。都市はオルゴンの坩堝だ。
都市や村落で発生したオルゴンは、放射状に拡がり、他のオルゴンと合流して流れとなる。
オルゴンは日光により抑制され、夜間や地下においてより強く活性化する。この傾向は冒険者にも影響を与えており、冒険者は闇の中でも感覚を阻害されない。
明かりなしでも、闇を見通せるのだ。
●自然発生する魔物
「生娘の方は夜までに想い人と。私も全力を尽くしますが……万一にも奴らに捕まったなら、すがりつく過去も失うでしょう。どうか今のうちに、良き交わりを」
――シスター・フレア、伝道修道士
都市や村落が発生させるオルゴンは、ゆっくりと流れるように拡がるが、相当量は一か所に溜まり、オルゴンの“澱み”を生み出す。
オルゴンの澱みこそ魔物の発生源。
一か所で留まったオルゴンは実体化して、より大量のオルゴンを獲得するため活動を始める。当初はスライムやローパー、やがてオークやサテュロスといった魔物を環境に合わせて生み出していくのだ。
その性質上、魔物は人間を凌辱し、強制的に性的快楽を与えて強化や繁殖を繰り返す。
ついにはより多くのオルゴンを求め、村落や都市にも襲撃してくる。陥落すれば悲惨そのもの。人間は魔物に犯されオルゴンを発生させ続ける存在と化すだろう。
魔物は生物ですらなく、飲食睡眠も不要。知性も文化もなく、知的生物を犯すことしか考えない。
倒しても、死体すら残らないのだ。
この世界にオルゴンある限り、魔物は発生する。
しかも、オルゴンの澱みは性質上、人里や街道の近郊に発生する。誰もいない秘境では、オルゴンは発生すらしないのだから……。
都市や村は常に魔物に襲われる危険性を孕む。
だからこそ、この世界には冒険者が必要なのだ。
●冒険者
「ぼくは冒険者に……それから英雄になるって決めたんだ! どんな魔物でも倒せる英雄になるんだ!」
――新米冒険者フィオ
オルゴンを活性化させ、超人的な戦闘力を得た人間が冒険者だ。十分に活躍した冒険者は英雄と呼ばれる。
老いず、美しく、闇を見通し、魔術を行使できる。
力なくしては、都市や村からも出られぬ世界。
まともに魔物と戦えるのは冒険者だけ。
指導者や大商人、大犯罪者といった地位や名のある者たちが、冒険者で占められるのも当然だろう。
「異能と堕落を手に入れて、冒険者になった時点で冒険は始まってるよ。安穏と暮らさせちゃもらえないのさ。魔物は勝手に寄ってくるし、危険な外に出る仕事だって任されちまう。けっこうな貧乏クジってワケだ」
――青鮫のセルシア、海賊船長
とはいえ、安易に力を得られるわけではない。
冒険者という生き方を選ぶこと、それ自体が冒険だ。
人の枠を外れた強力な“異能”を持つが、容姿に影響を与えるものも多い。魔物同然の姿にもなりうる。
さらに、異能の代価として“堕落”を背負う。性癖が歪み、ふしだらで退廃的な人格になる。
しかも、引退した冒険者は日に日に力を失っていく。
冒険者に安息はなく、波乱万丈の人生が待つ。ゆえに自ら冒険者たらんとする者は限られるのだ。
●堕落の果て
「魔術に魔物に冒険者。根っこは全部、同じなんだよ? 長生きしてりゃ、何度も真面目な子が魔人に堕ちる姿を見る。無責任に忘れたけりゃ、呑むしかないってワケ」
――酒浸りのモイラ、世捨て人
魔人と呼ばれる魔物がいる。
自らの堕落に溺れた冒険者、あるいは強力な魔物により変質させられた人間。かつて人間だった魔物だ。
世界にはびこる魔人は、弱き冒険者の残滓。
自然発生する魔物と違い、人間だった頃の記憶と知性を持つ危険な存在。多くは人間に変身する能力を持ち、人間社会に溶け込んで暗躍する場合もある。
魔人もまた魔物である以上、オルゴンの摂取を第一の目的としている。社会全体を淫らに堕落させるのだ。
だが、会話と交渉が可能で、見た目も魅力的な魔人は状況によって敵にも味方にもなりうる。
冒険者とある種の契約を結び、“テイムされた魔物”としておおっぴらに都市を闊歩する魔人も少なくない。
とはいえ、油断はできない。
魔人はある意味で“極まった冒険者”であり、戦力としても一級だ。ただし、魔人に依存した社会は必ず堕落し、淫欲の坩堝と化してしまうだろう。
それに、自身が堕落して魔人と化さぬよう……冒険者は常に心せねばならない。
●神なき世界
「利益を求め神へ祈るなど無意味。我々は等しく神へと昇華する機会を得ております。自己を律し高め、英雄に至り、いずれは神に達するべく努めるのです」
――コーデリア司教
この世界には神がいない。
ただオルゴンという特異な法則があるのみ。
世界で最も広く信じられている宗教はオルゴン教会。
これはオルゴンという世界の法則を、人類社会全体を高めるべく活用せんとする思想団体だ。特定の神を崇めておらず、信仰とも無縁。
ただ“己を高める修業”を自らに課す。
オルゴン教会は、堕落し過ぎず強力な冒険者となって英雄に……最終的に人を超えた高次存在(神)に至るべしと説いている。
一方で、強大な魔物を崇める教団も各地に存在しており、オルゴン教会からは邪教と蔑まれている。
●大国なき世界
「ふ、二つの都市を一つにする? えっと、両方を廃棄して新しい都市を建てるということ……でしょうか?」
――マリアベル・ムーンストーン女爵
この世界に大国はない。
国家はすべて、周辺村落を支配する都市国家。
種族を含め個別文化は少なく、種族差別もまずない。
相当の冒険者しか上に立てぬ社会では、血統など誰も重視しない。後継者と目された者が、華々しい活躍をした英雄にとって代られることも多々。
政治の伝統色も薄い。
都市は魔物により陥落するかもしれない。村落の滅亡、街道の一時的封鎖はそれ以上に頻発している。
都市の外は魔物が跋扈し、危険極まりない。
各都市も隣接都市としか交流を持たないことが大半。
人類社会は、闇の中に点々と浮かぶ灯火にすぎない。
●数多のダンジョン
「あの穴倉は最悪だったぜ。まさに魔物の巣……いや、ありゃ魔物の都市だな。すげぇ建物や彫刻があんな地底に並んでやがった。王様と会う前に引き返したさ」
――ギッサ・ブラッドブレード、歴戦の傭兵
オルゴンは太陽光によって抑制される。
日中も暗い洞窟や下水道、地下室には膨大なオルゴンが流れ込み、多くがそのまま大きな“澱み”となる。
強力な魔物が容易に湧き出すのだ。
これを俗にダンジョンと呼ぶ。魔人、邪教団、悪しき冒険者も好んで活用する危険な場所だ。
中でも、古代遺跡のダンジョンは特に危険だ。魔王とも呼ぶべき古代の魔人どもは、自ら地下に宮殿を築き、退廃の極みに耽り続けているという。
だが、それゆえにダンジョンは冒険の華。
怪物、罠、財宝、巨悪に満ちた舞台となる。




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